1 書籍の紹介文
名称 「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる
SINGLE TASK一点集中術
著者 デボラ・ザック
訳 栗木さつき
価格 定価(本体 1500円+税)
発行 ダイヤモンド社
2 概要
さっき聞いた人の名前が思い出せない
せわしなく働いたのに、達成感もないし、そもそも仕事が終わっていない
友達と一緒にいても、相手が楽しそうじゃない
気もそぞろで毎日を過ごせば、成果が上がらないのは当たり前。
それでも、山積みのタスクを片付けるには、物事を同時進行させないと終わらない。
物事を同時進行でやってはみたものの、どれも中途半端で成果が上がらない。それを解決してくれるのがシングルタスクの考え方です。
マルチタスク(同時進行で物事を進める)を徹底的に排除して、目の前にある作業だけに集中すると、その影響は、仕事の効率化、人間関係の改善にまで及ぶと著者は言います。
ずばり、シングルタスクとは、「いまここにいること」、「一度にひとつの作業に没頭すること」です。
シングルタスクの概念を日々の生活に取り入れ、「無駄」に忙殺される日々から解放されましょう。
3 【要約】管理人的重要な抜粋ポイント
中でも重要だと感じた6個の抜粋ポイントです。
(1) マルチタスクなんて、そもそも存在しないという事実
人は物事を同時進行(マルチタスク)できません。
脳は一度に2つ以上のことに集中できない構造をしているそうです。
前頭前夜が、タスクをとりあってしまいます。
マルチタスクの時の脳の動きをMRIで観察すると、脳が「もがいている」姿まで分かってしまいます。
人々が、マルチタスクだと思っているのは「タスクのスイッチング」と呼ばれるものです。
そして、これが重要ですが、タスクのスイッチングが多ければ多いほど、脳は疲弊し、記憶力や理解力が低下。結果、仕事や作業の効率は悪くなってしまいます。
とはいえ、意識的な努力が必要としない活動は、メインの作業と同時進行ができます。
なので、クラシックを聴きながら読書したり、軽く会話をしながら皿洗いをしたりすることはできます。
しかし、著者は、無意識のうちにこなせる作業と、注意力が必要な作業とを混同するのもまた危険だ。と述べています。
例えば、車の運転は無意識にできると勝手に決めつけて、音楽を聴きながらボーっと運転していると、事故を起こしかねません。
(2) シングルタスクの極意「一点集中」
とはいえ、一日の内にやるべきタスクが山ほどある日もあります。
そんな日は、順番に、一つのタスクに集中し作業を進めてください。一つの作業一点に集中して物事に取りかかれば、それがシングルタスクになります。
(3) 常にシングルタスクで行動する
一点集中で作業していても、頭にハッとアイデアや他にやるべきことが思いつく。なんてこともあると思います。その時の為に、メモを傍らに用意しておきましょう。
思い付きはすぐに忘れてしまう上に、思いついたことを頭で考えながら作業を進めても作業効率は落ちてしまいます。
思い付きは直ぐにメモに落として、目の前の作業に戻りましょう。
(4) 1×10×1システム
目の前の大量の作業をどうさばくといいのか?
1分で片付くことはすぐに着手する。
10分で終わる作業は、一日の内でなるべく早い時間に取り掛かる
1時間もかかる作業は、改めて、スケジュールに組み込みましょう。
同時進行はいけません。ひとつひとつシングルタスクで終わらせましょう。
(5) シングルタスクでは人間関係も改善
人間関係もシングルタスクでうまくいきます。
友人と話をしている時に、もしその友人がスマートフォンをいじりはじめたらどうでしょう?その時の気分を思い出すと、間違いなく、いい気分ではありません。
人と一緒にいる時は、目の前の人に集中しましょう。
例え時間がなくても、
「今は5分しかないけど、この5分は全力で話を聞くから!」
と説明をすれば、相手は分かってくれます。
下手に、何か作業の傍らに話を聞くよりも、よほど誠実です。
(6) シングルタスクは幸福感も増加させる
人は何かに専心している時の方が、幸福感を感じるそうです。
人生のイベントごと、楽しいこと、その時その時に集中して過ごせているでしょうか?
何かとiPhoneで記録を残すことにやっきになってはいないでしょうか。
せっかく目の前で起こっている素敵なことを、iPhoneごしではなく、ちゃんと自分の目で見ているでしょうか。
物事に集中して、目の前の物事を純粋に楽しむ。確かにこの方が幸福感は高そうです。
4 【実践】管理人の人生改善ポイント
〇 友人といる時はiPhoneを見ない
インスタ映えの画像を撮るのはほどほどにして、目の前の友人に全力投球するように努力しています。
〇 仕事を始めたら目の前の作業に集中する
傍らにメモ帳を常に置き、気が散りそうな事が思いついたら書いておく。
5 まとめ
当初、私はマルチタスカ―でした。
「数あるやるべきこと」をほっぽりだして、一つのことしかやらないなんて。そんなことは許されないと思っていました。
今回、この本を読み、シングルタスクこそが、目標達成への近道なのだと理解しました。
今後は、何事もシングルタスクを意識して物事に取り組むことにしましょう。
もちろん、この記事を書く時も、傍らにはメモ帳とペンがあるだけです。
茶菓子とコーヒーはもうありません。
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