第168回【書評】静かな人の戦略書から学ぶ【戦略的に内向性を発揮する】

読んだ本

はじめに:

誰とでも仲良くなれ、
実際人気も高く、
周りからの評価も高く、
自分の意見をはっきりと
相手に伝え、
わが道を歩ける人。
いわゆる外交的な人を見て、
ああなりたいのにと思う内向型人間。
それが本書の著者です。

いわゆる外交的な人間を
世の中は求めており、
その逆の内向的な人間は、
周りからの評価は一層低い。
こと日本においても、
この傾向は強く、
内向的な人間は
とかく生き難いと感じるのも
無理のないことです。
かく言う管理人も、
典型的な「隠キャ」で内向型人間です。

本書を読むと、
内向型の強みを
明確に知ることができます。
外交的な人間と内向的な人間では
そもそも脳の作りから違う。
本書を読んで、
内向型の強みを知れば、
自分を悲観しなくて済むどころか、
「内向型で良かった!」
と自分を見直すきっかけにもなります。

本書の最大の目的について著者は、
内向型の人間が自分をよく理解し、
仕事で成功するために、
「自分ならではの方法を見つける」
お手伝いをすることだ。
と述べていることから、
本書は、
自分なりの戦略を立てる
良い見本となります。

今回は、
内向的人間の代表といっても
過言ではない管理人が、
内向型の著者から学んだ、
内向型の
内向型による
内向型のためのアウトプットを
お楽しみください。

学んだこと:

内向型人間の職場での戦略

HSP(とくに敏感な人)の70%は
「内向型」だと言います。
だからといって、
それを周りが考慮してくれるか?
と言うと、
世間はそこまで甘くないのかも知れません。

内向型でも働かなければなりません。
当たり前のようでいて、
内向型は職場にいるだけでも
他人の意見や感情を
シャットダウンしたくなります。
なんでも一苦労です。

一人黙々と仕事ができたらどれだけいいか。
どれだけ仕事がはかどるか。
他人と関わらずにできる仕事が
あれば良いのですが、
どんな仕事でも、
それこそ個人で会社を立ち上げようと、
人との関わりは必要です。

職場で外向型が思いのまま、
意見や感情を周りに吐き出している姿を見て、
同じ環境で仕事をすることに
怖気づく人や、
同じにはできない
と感じる内向型は多いはずです。
1秒でも早く家に帰りたい。
でも働かなければ。

そんな内向型のために、
本書で真っ先に述べられているのは、
内向型が
「職場でどうするか」
についてです。
特に新たな職場
は内向型にとって戦場も同じです。
出張や部署替え、
新人採用期間など、
例え転職しなくても、
知らない人や環境の中での勤務
を余儀なくされることは多く、
そのための戦略は必須です。

著者は以下の3つの項目を示しています。
新しい環境や職場では、
1 まずは仲間を1人見つけ、
2 仕事の能力を示し、
3 そして、明確な結果をだす。
の3つです。

まずは仲間を見つけましょう。
職場に3人の友人がいると、
給料への満足感は2倍になる。
とも言われていますが、
それは友人ができることで、
心の余裕が生まれること
が大きな原因だと思います。
頼れる誰かを足がかりに、
時間をかけて仲間を増やしましょう。

第二は仕事の能力を示すことです。
こと内向型は
「静か」なので、
仕事中も評価が低いことが多いです。
実のところ、
内向型と仕事ができないは直結しません。
しかし、日本や米国は
外交的であれ
との意識が高く、
外交的な人こそが人の在り方だと
思われているばかりか、
意見を言わないことは、
存在しないことと同じだ。
と述べる人もいるくらいです。

内向型こそが向いている仕事がある。
それが当たり前の国では、
内向型こそが求められる場合もあると言います。
結局は「環境」なのですが、
私は日本にいますので、
やはりそこは対策が必要です。

自分はどんなことで貢献できるか
を示すのは良い方法です。

〇〇と言えば〇〇
例えば、
伝票整理といえば、
経理のA子さんが仕事が早い。
だとか、
北支所の営業ナンバーワンはB部長だ。
など、
技術や知識を見てもらえたらしめたもの。
内向型だとはいえ、
仕事ができないを覆すには、
自分の強みを知ることも大事だと
著者は述べています。
また、上司に自分の能力を
「プレゼン」することも
内向型は意識すると良いでしょう。

最後は、
明確な結果を出すことです。
知識や技術が備わっていることを
周りに示せたら、
今度は「実績や評価」も意識してみましょう。
性格がどんな人でも、
極端に内向的であろうが、
明確な結果を出せれば、
そこに文句を言う人はいないでしょう。
仕事は結果が全て。と
ここで事業精神を
説くわけではないですが、
優秀な結果で、
能力があることの確たる証拠を示せば、
周りはそれを認めざるを得ません。

やる時はやる。
日本はどちらかというと、
無言実行が
好まれているような気がします。
内向型にとってこれは
有利だと取ることもできます。

内向型だからといって、
野望や野心がないわけではありません。
静かな闘志を燃やし、
黙々と仕事をし、
結果で勝負するのも、
内向型人間にとっては、
良い戦略だったのです。

職場で人間関係を構築にする

友人の壁が高い
内向型は
自分が相手にどう見られているか。
に対して極端なに考えすぎな所があります。
電話一本するのにも、
相手に迷惑ではないかと
手を引っ込めたくなります。

内向型が自分の考えを
友人にも求めてしまうと、
どうしても交友までの壁を
高くしてしまいます。

なので
友人に求めるものの壁を
もっと下げた方が人間関係は
構築・維持しやすいです。

淡白な人ほど永続きするとも言います。
希薄ではなく、
あくまで淡白な関係です。

地元の友人など親しい友人は
お互いのことを知りすぎており、
より「新鮮な」情報や
今まで知らずにいた、
自分に革新をもたらす様な情報は
持っていないものです。

親友は不要だと言っているわけでは
ないのですが、
「成長」をもたらしてくれるのは、
ゆるい関係からだ。
という話もありますので、
新しい環境では、
相手に「こうあるべき」という
高い理想を求めず、
まずまずの関係を築く方が、
メリットも大きく、
内向型にも向いている。
という事になります。

内向型にとっては、
職場で友人を作ること自体が壁が高い。
とも考える人も多いと思います。
そこはむしろ
「職場だからできる」と考えよ
と著者は述べています。

ほっておくと、
いつまでも1人で過ごせてしまうのは
内向型の強みでもありますが、
人間は独りでは
生きていけないものです。
職場はある意味では出会いの場です。
今の職場にいなければ、
袖の下が触れることすらなかった
人がどれだけいるでしょう。

職場では、
同僚と付き合わなければならない。
と考えるよりも、
職場のような半強制の状況でもなければ
人とコミニュケーション自体を取らないよな。
と、人間関係構築に「利用」すると考えれば
同僚との付き合いもまんざらではありません。

もめごとをさばこう!

内向型の最も避けたい状況は
「他人とのトラブル」ですが、
避けたいとからと言って
避けられるわけではありません。
完璧な人間が存在しない以上、
どうしたって目の前に
立ちはだかるトラブルを
自分で解決せざるを得ない時が
必ず訪れます。

そんな時、
内向型には、
内向型のやり方がある。
と著者は説明しています。
即ち
1 まずはその場を離れる
2 思いやりを持って接する
3 コミュニケーションの訓練にもなる
4 引きずらないこと
の4ポイントを抑える事です。

第一に、
まずは一旦その場を離れましょう。
相手の感情に任せて話を聞くには
内向型はどうしても不利になりがち。
相手からの圧迫感を感じて、
まともに話すらできなくなります。

トラブルが発生した時は、
相手も自分も落ちつくため、
一旦その場はその場の前後策を
考えるとして、
なぜそんなことが起こったのか?
誰が悪いのか?
など、
ヒートアップしそうな事柄については
時間を置いて、
冷静に話し合えるよう取り計らいましょう。

場が混乱しているなら、
一旦その場を離れ、
自分を落ち着かせるのも
内向型にとっては
とても有効な手段です。

第二は、
相手に思いやりを持つ事です。
問題の真っ只中で、
トラブルの相手の立場に立つなんて
とてもできない!
これは「外交型人間」の言葉であり、
私たち内向型はそれができます。
深く思考を巡らせるのは
むしろ得意分野なはずです。
この点にこそ、
内向型の魅力があり、
内向型がその本領を発揮する場なのです。

興奮する相手も、
自分のことを考えてくれている
と気づけば、
内向型の懐の深さに感銘を受け、
冷静に戻ってくれるかもしれません。
少なくても、
お互いにヒートアップしていたのでは、
問題はいつまでも解決しないでしょう。

第三は、
トラブルの場ですらも、
コミュニケーションの訓練だ。
と認識することです。

失敗を失敗として放置せずに済みます。
訓練だと思えば、
挑戦してみようという気にもなるし、
その場で果たして問題が
解決できなかったとしても、
「なぜうまくいかなかったのか」を
学び取ろうという姿勢を保てます。

トラブルは必ず訪れるなら、
それを予期して、
自分のための成長の場として
利用してしまいましょう。

最後の第四、
引きずらないこと
は内向型にとっては、
とても重要です。

内向型は思考の奥が深く、
その時感じた思考や感情を
長い間、頭に留めてしまいがちです。
反芻することも少なからずあり、
それで精神を参らせてしまう人もいます。

少なくても、
問題を解決したなら、
いつまでも感情を引きずるのことは
やめてしまいましょう。

著者の出身地、台湾でも人気の
朗神(ランシェン)ことイチロー。
台湾でも神と崇められるイチロー選手も、
「過去はゴミ箱へ」
と語っています。
内向型にとって、
引きずらずに次のステップへ
行く事までを含めてがト
ラブルシューティングです。

おわりに:

テスラのイーロン・マスク、
伝説的投資家ウォーレン・バフェット、
グーグル共同創業者ラリー・ペイジ、
アップル共同創業者スティーブ・ウォズニアック、
メタCEOのマーク・ザッカーバーグ、、、
彼らはみな内向型だそうです。

世の中も
「内向型」の真骨頂に
気づき始めましたようです。
雄弁さで力強く突き進む
ウォールストリートスタイルから、
冷静・理性的で合理的な
シリコンバレースタイルへ。
内向型リーダー達が、
その道標を作ってくれました。

内向型がどう生きていけばいいか。
のきっかけを教えてくれる本書。
内向型は内向型ままでも
ちゃんと取れる戦略はあると、
力強くもやさしく背中を押してくれます。
良い本は心の支えとなってくれます。

大樋町

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大樋町

初めまして。
大樋町と申します。
「おおひまち」と読みます。
北陸地方住む、アラフォーの読書愛好家です。
日頃は通訳などを生業としております。
良い本は心の友。
私の友人たち(愛読書)から学んだことをアウトプットする場としてブログを書いております。
毎週、月曜日にブログを更新中。(少ないw)
ありがたい事に、
読者様が増えてきたから身を引き締めねばw
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