第87回【書評】「トークいらずの営業術」から学ぶ【営業を制する者は仕事を制す】

読んだ本

結論:

一人は
聞きたくもない事をベラベラしゃべって、
要らないのに
口八丁手八丁で物を買わせてくる営業マン。

もう一人は
黙っていても
痒いところに手が届いた仕事をし、
本当に欲しい物を
持ってくる誠実な営業マン。

あなたはどちらと仕事がしたいですか?

後者の営業マンになる為に
トーク力は要らないし、
じゃあそうなる場合は何が必要か?
を学びましょう!
と言うお話。

はじめに:成績No. 1の営業マンはすべからくカッコイイ

営業職と聞いた時、
良い印象を持つ人は
少ないかも知れません。

仕事はキツく、
ノルマ達成のために、
会社の歯車となって
あくせく働く姿に対して
カッコいい!
と思う人がどれだけいるでしょうか?

本書から学んだことは、
このイメージが崩れるところからでした。

著者のメンタリストDaiGoさんは、
今でこそ、
自由気ままな人生を謳歌していますが、
駆け出しの頃には、
全ての仕事を自ら一人で
こなさなければなかったそうです。
営業の仕事もその一つ。

今まさに営業職に就いている人達の苦悩が、
痛いほど分かります。
と本書内で述べています。

街中で見かける、
くたびれたスーツを身にまとい、
背中を丸めて
ため息混じりに仕事をする営業マンは、
高い確率でその成績も見た目通り、
パッとしないはずです。

成績ナンバーワンの営業マン達は
知っているのです。
『見た目を変えるだけ』
で、
『相手に与える印象』
まで変える事ができることを。

営業を制するという事は、
物を売る技術を
学ぶだけではありません。

人を
観察し、
判断し、
行動を起こし、
説得し、
時には忍耐も必要。
これら5つの力を制する事でもあります。

本記事では、
管理人が特に学びを得た
判断、行動、説得
の中から、
これだけは持って帰って欲しい
と思った事をアウトプットします。

学んだ事:

判断力を鍛える:実行意図を持つ


自分の身にトラブルや失敗が
降りかかった時、
自分がどう「判断」するかで、
その失敗を
収集できるかできないかまでが
決まってしまいます。

「自分の取った営業なのに、
商品の納期が間に合いそうにない」
こんなトラブルに見舞われたら、
あなたならどう対処しますか?

新人営業マンが
初めてトラブルを経験する様な場合、

失敗リカバリーのレクチャーは
受けたはずなのに、
まず「どうしよう」から始まり、
頭は半分パニック状態で、

『取引先に連絡しようか?
それとも上司に謝罪しようか?
遅れの原因である工場に連絡しようか?
連絡は電話でするのか?
直接出向くのか?』

と、一番大事なのことは何かを判断できず
状況に飲み込まれてしまい、
普段の実力どころか、
その状況に
流されるままになってしまいます。

この新人営業マンが、
知っているはずのリカバリー方法すら
頭に浮かばず、事態の流されるままに
パニックを起こしてしまったのはなぜか?

それは、
「どうしよう」に対してどう動くか?
を決めていないからだ。
と著者は述べています。

そこで必要なのが、
自分の判断力を高めるため、
どうしようを乗り越える為の
「実行意図」
という考え方です。

この実行意図は、
『二つの行程』で成り立っています。

一つ目の行程は、
『自分が立たされている状態、
『迷い』をちゃんと自覚すること。』
二つ目の行程は、
『予め決めた行動を取る事』
です。

要するに、
自分に予めルールを与えて、
頭がパニックになっても、
ふいに立ち返って、
それ通り動ける様なシステムを
事前に作っておくという事です。

新人営業マンの例で言うなら、
納期に間に合わない。
というトラブルが発生したら、
今、自分は何をするのか?と

「迷っている」自分に
気づく必要があります。

この「迷い」に気づかないと、
「どうしよう」はずっと続く。
といいます。

空気を吸うように、
「今、迷っている」を自覚する。
これを意識してみましょう。

その上で、
『もし納期遅れの問題発生時は、
取引先に間に合わない旨と
確認中である事をいち早くメール連絡し、
上司に直接電話して
前後策の指示を仰ぐ。』
というルールを自分に課しておきます。

後はそれ通り実行すれば良いだけです。
少なくても、
『何をすればいいか分からないまま、
ただ時間が過ぎてしまい、
事態が悪化していく事すら止められない』
なんて事は防げます。

この実行意図は、
営業マンだけの
テクニックではありません。

普段の生活の中でも
大いに役に立てることができます。

デート日に服が決められない。
初めて行く飲食店では、
いつもメニューが決められず、
周りにイライラさせてしまう。
ネットフリックスを起動はしたものの、
何を見るか迷ったまま30分経ってしまった。
など、
ここぞと言う時に迷ってしまった時にも
実行意図は使えます。

デート用の勝負服は
日頃から吟味してコーディネートしておき、
迷ったらこの服!を決めておく。
初めて行った飲食店では、
日替わりランチを頼む。
Netflixで15分見る動画に迷ったら、
ランキング1位の動画を見る。
など、
実行意図を決めておく事で、
判断力を底上げし、
時間を無為に過ごしたり、
事態を悪化させることを、
防ぐ事ができます。

「迷い」には「ルール」を作って対処する!

行動力を鍛える:アフォーダンス


営業で好成績を納めたいなら、
答えは明確です。

「周りより一つでも多く営業をかけること」

これができれば、
自然と営業の成績は
上がっていくのではないでしょうか?

これでもかと言うくらい、
シンプルで、
且つまとを得た解答だと思います。

ただ、
『やるべきことは分かっているのに
中々行動を起こせない。』
ことはよくあります。

頭の中に、いくつものやるべきことが
ぐるぐると回っているような状態です。

著者メンタリストは指摘します。

思考のサイクルから一刻も早く抜け出し、
さっさと行動を起こせばいいのに、
なぜそれができないのか?
その大きな原因の一つは、
「他のことに気を取られてしまうから」
が挙げられる。

他にやるべきことがあるのに、
とりあえず手をつけたことに
思いのほか時間を取られてしまい、
その繰り返しで一日が終わってしまった。

この事態を避けるために必要な考え方が
「アフォーダンス」です。

なぜ、
明日の休みは買い貯めた本を読むぞ!
と決めたのに、
ふと本棚の整理を始めたら、
午前一杯潰れてしまい、
本を読む気は失せてしまった。

さっさと営業に出かければいいのに、
メールをチェックし始めたら、
その対応でずっと会社での
雑務を余儀なくされた。
などの事態を招くのか?

答えは前述のとおり、
他に気を持っていかれているからです。

解決策である「アフォーダンス」
は、その逆を行きます。

アフォーダンスとは、
「それをするしかない」
と言う状態に自らを置き、
そのための
「行動を促す環境を整える」
ことを指します。

例えば、
散歩に出かける際に、
スマホは持たず、
本だけを持って出かければ、
公園に着いたら自然と手にした
本を読んでいるでしょう。

会社のデスクに、
書きかけの資料だけを置いておけば、
抵抗なく、資料作りに入っていけます。

朝一番に出かける必要があるなら、
カバンや資料などのお出かけセットを
椅子の上に置いておけば、
それをどかして座る。
なんてことはしないはずです。

もし今あなたが、すべきことを
先送りにしてしまっているのなら、
他のことに気を持っていかれているから。
なのかも知れません。

アフォーダンス(事前準備)をうまく取り入れて、
やるべきことにフォーカスした環境を整えれば
腰軽く行動を始められます!

説得力を鍛える:話をするのは聞いてから


人は「説得力」を感じない限り、
いい話とは判断してくれません。

一方的にまくし立てたり、
目が泳いでいたり、
一向に聞きいたい答えが返ってこない。

これでは、
どんなにトークができていても
聞き手は契約をしてくれないでしょう。

相手に「説得力」を感じてもらうには、
まず大前提に、
「相手の話を聞く」
をしなければなりません。

ただ聞くのではなく、
とことん相手の話すことに
耳を傾ける必要があります。

改めて普段の会話に集中すると
はたと気づくのですが、
相手が最後まで喋り切るまでに、
遮ってしまっている場合が
とても多いことに自分でも驚いています。

取引先の相手が
物静かな人であっても、
質問を投げかけてあげて、
まずは先方さんに話をさせてから、
こちらの話を持ちかける様にしましょう。

先に話を真剣に聞くと、
次に相手は、
『今度は私が話を聞かなきゃ申し訳ない』
と感じます。

この、
してもらった事は、お返ししなきゃ。
となる現象は
『返報性の原理』と呼ばれています。

会話でも返報性の原理は働くので、
相手の話をひとしきり聞いてあげる事で、
次の話し手である、
営業マンの営業トークをすんなりと、
聞き入れてもらい易くなります。

更に、
相手にたくさん質問をしてあげると、
相手が聞く側に回った時、
たくさん質問を返してくれます。

営業マンに取っては、
願ったりの環境で営業を行えます。

自分の話を聞いて欲しければ、
まずは、相手の話を聞く事。
これが説得する為の必勝法です。

おわりに:

営業はそのイメージ通り、
辛い仕事なのだと思います。

だからこそ、
営業の仕事を通じて学ぶ事は多く、
学ぶ姿勢を崩さない営業マンは、
その後、
会社を代表するエースになり得るし、
企業するとの決意に至るのだと思います。

著者のメンタリストDaiGoさんも、
営業の仕事から得た事は、
今でも役に立つ事ばかり述べています。

私は営業をした事はないのですが、
営業マンが参考にするべき
本書の知識や技術を生活に取り込む事は、
私の人生を変える可能性を秘めていると
確信しています。

大樋町

管理人
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大樋町

初めまして。
大樋町と申します。
「おおひまち」と読みます。
北陸地方住む、アラフォーの読書愛好家です。
日頃は通訳などを生業としております。
良い本は心の友。
私の友人たち(愛読書)から学んだことをアウトプットする場としてブログを書いております。
毎週、月曜日にブログを更新中。(少ないw)
ありがたい事に、
読者様が増えてきたから身を引き締めねばw
目指せ実用書知識のウィキペディア!(暴言)

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