はじめに
日本語では
『自分への慈悲』
と訳す本書。
毎日、仕事に育児に家事にと
がむしゃらに毎日を過ごす人は
自分に厳しい人がとても多いと思います。
書く言うわたくし管理人も、
かつては仕事に明け暮れ、
精神をきたし、
顔面麻痺、突発性難聴
などを患い苦しんできました。
自然界では
ポジティブで幸せな動物は生き残れません。
草むらが揺れたら
「風ではなく敵だ」
とネガティブに考える動物たちだけが
生き残ってこの世に繁栄しました。
人間の脳はほっておくと
自分を守るために、
どんどんネガティブな感情が溢れる様
遺伝子にプログラムされています。
それはまるで自ら不幸を食べて
生きているようなもの。
ほっておいてもそうなるのだから
意識的には自分に優しくするのも
おつなものだと思います。
失敗したら自分を否定するのではなく
失敗した時だからこそ
自分へのいたわりが必要だと思います。
真面目なあなたに送る、
自分への慈悲とは何か?
どんな恩恵があるのか?
どうすればいいのか?
ガラスの心を持つ管理人を救ってくれた1冊。
学んだことをアウトプットしていきます!
学んだこと
セルフ・コンパッションの構成要素
自分への優しさ
失敗した時に自分を責めてしまう。
これがデフォルトな人は、
失敗した時だからこそ
自分を慰める。
を『積極的に』
意識していく必要があります。
自己批判をしている人に対して
短絡的な逆説を以って、
「自分を愛しなさい」
と言っているわけではありません。
これではただの宗教でしょう。
科学の研究によると、
テスト後の学生に行ったアンケートの結果。
テスト勉強が間に合わなかった学生の内
「こんなことではダメだ!」と
自分に厳しく接した学生と
「こんな時もあるだろう」と
自分に慈悲を以って接した学生
とを比較した場合、
自分に対して厳しく接した学生は、
翌テストでも、
勉強時間が
「間に合わない」
との結果が出ました。
それもそのはずで、
自己批判をする人は
そのストレスが
脳のワーキングメモリーを圧迫
してしまい、その結果
やるべきことに手をつけられない
という結果を招いてしまうわけです。
もちろん
セルフコンパッションで
ちゃんと自分をケアすれば、
余計なストレスは
ワーキングメモリーを圧迫せず、
次の一歩踏み出すことができます。
自分を責めるのは
百害あって一利なしと言えるでしょう。
小さな失敗でも、
それが積み重なると、
何か物を落とした。
程度の失敗。
というよりただ凡ミスでも
自分に敗者のレッテルを貼る
最後の一手になり得ます。
もし仲のいい友達が
自分と同じ事で悩んでいたら、
そのひとに
追い討ち
をかける様な言葉を放つ人は
いないのではないでしょうか。
相手には優しく慰める言葉が
意思せずとも
出てくるはず。
今度は友人への優しさを
自分にも向けてみましょう。
どうせ
や
結局
とか
自分なんか
などの独り言は
全て肯定的な言葉に置き換えましょう。
何より大事なのは、
自己否定を無理矢理
自己愛に変えるのではなく、
あくまで自分を「受け入れる」
という姿勢を持つことが
自分への優しさへと繋がるのです。
世界を共有している
自分を不完全だと認識している人ほど
自分は孤独であると感じている。
との調査結果があるそうです。
自分は形のいびつな
パズルのピースだから
自分の形に適合する場所は
世界のどこにもない。
と考えしまっています。
誰かが手を差し伸べても、
不完全な自分の場所を
誰かが提供できるわけがないと
助けも受け取ることができず、
どんどん孤独に拍車がかかります。
慈悲の感情は、
人間が不完全であるという
理解から生まれる。
と著者は言います。
全ての人間は過ちを犯します。
過ちのない人間はロボット。
そもそも人間ではないと思います。
私たちはそもそもが
不完全な存在なんだという
共有した世界に生きることで
自分にも慈悲の心を持つことができます。
マインドフルネス
この章では、
例えどんな失敗や不安が
目の前で発生しても、
それを正確に理解して、
中立の立場で受容することが肝要だと
書かれていました。
私管理人には、
「怒りに頭を支配されて
目の前の現実に気づけないこと。」
これが頻繁に起こると
白状しなければならないようです。
マインドフルネスとは
怒りや悲しみの感情にそのまま
支配されてしまうことではなく、
怒りや悲しみを感じている自分に気づくこと。
です。
客観的に自分を見ることができているか?
例えば
上司に叱られている時、
悔しいやら腹ただしいやらの感情を
客観的に見るとどうなるか。
心臓が速くなっている。
汗が背中を伝って下に落ちている。
胸の奥がカッと熱い感じがする。
などを感じるかもしれません。
そのまま怒りに支配され
怒りに任せた態度で臨むなら、
上司に歯向かってしまったり、
それがエスカレートして
口汚く罵ってしまったりするかも知れません。
マインドフルネス状態であれば
たとえその事実を受け入れたくない
と感じていても、
不愉快であっても、
その現実を比較的冷静に、
荒らしが去る様に待つことで、
それ以上悪化させることはなくなります。
「苦しみ=苦痛×抵抗」
であることを理解し、
苦痛をも正確にマインドフルに
客観的に見つめることで、
抵抗する時の苦しみより、
その苦しみが好くなることを理解しましょう。
ニーバーの祈りの一節は
自分の苦痛を拒絶したりすることで
賢く行動を選択することができなくなること。
これに気づかせてくれます。
マインドフルネスは、
今考えなければならないことに集中して
改善できることを積極的に取り組むと同時に
変化できない状況にも気づかせてくれます。
下記にニーバーの祈りを記載します。
「神よ、
私に変えることのできないことを受け入れる静穏、
自分に変えられることを変える勇気、
そして、
変えることのできないものと変えることのできるもの
を識別する知恵を与えたまえ。」
3つの入り口
自分が傷ついたと気づいたときは、
セルフ・コンパッションの3つの入り口に
着目してみましょう。
・自分自身に優しさと思いやりを向ける
・苦痛を抱えるのは自分だけではなく、
共通の人間経験だと思い出す。
・マインドフルな認識で物事を見てみる。
管理人が取り入れたエクササイズ3選
自分への優しさのエクササイズ
自分で自分を抱きしめる:
アメリカドラマでよく見る
ハグは、実際にストレスを軽減する効果があり、
最強のコミュニケーション手段です。
これを自分自身で、
一人でやってみましょう。
最初はバカバカしいと思うかもしれませんが、
人間の皮膚は驚くほど敏感で、
身体的な接触によりオキシトシンが放出し、
安心感を生み、
痛ましい感情を抑え、
心臓に負担をかけるストレスすら
軽減する効果があります。
何かにストレスを感じたら、
やさしく自分を抱擁してみてください。
1週間ほど続けると、
驚くほど簡単な手段で自分を落ち着かせることが
できるようになるとのことです。
共有人間経験のエクササイズ
自分の定義を開放する:
自分で自分を判断する際の
対象となる「特徴」を考えてみる。
例えば、自分で自分を
自分を怒りっぽい、卑屈っぽい、ひがみっぽい等
と判断しているとして、
以下の質問を自分になげかけてみましょう。
1 その特徴はどれくらいの頻度で出てくるか?
2 どんな場合にその特徴は表れるか?
3 その特徴を持つことになった原因は何か?
4 その特徴をあなたは自ら選択しましたか?
5 自分を表現する方法を改め、
その特徴が表現できなかった場合、
何が起こると思いますか?
「私は怒りっぽい人です。」と言う代わりに、
「私もたまには怒ることがあります。」と相手に伝えたとき
何が起こると思いますか?
他者と心を通わせ、共感を見出すには、
人の完璧さを通してではなく、
不完全な欠点を通してです。
完全な人間はいないことを理解し、
不完全さを自分の中に見いだせれば、
他者の中にも当然不完全さはあることが分かります。
自分の中の不完全さを通して、
「人間の不完全さ」という
共通部分を理解することができます。
マインドフルネスのエクササイズ
セルフ・コンパッション日記:
1週間に渡り、自分の感情を書きしたためます。
コンビニの店員の態度が気に食わなくて、
態度に出してしまった。
仕事の失敗で落ちこんだ。
など、日記は感情を表現する上で
とても有効で効果的な手段であると書かれていました。
自分が悪いと思ったことや負の感情も
恐れること無く文字にしてみると、
案外心が落ち着きます。
今自分はこんな感情なんだな。と
マインドフルに気づくこともできます。
おわりに
朝、目覚めると絶望的な気分に支配されていました。
いわゆる「朝ネガ」に苦しんでいたのですが、
「絶望的な気分があってもいいんだ。」
と自分にやさしくしてあげることで、
そのうち、朝ネガに支配される時間は減ってきました。
友達が、
「朝起きるとゾッとする。化粧をしている内になくなるけど。」
と言っていたのを思い出し、
自分だけではなかったと、
どこかホッとしたのも覚えています。
セルフ・コンパッションを学ぶと、
自分に苦しみがあっても、
それを無理矢理ポジティブに捉えなおしたり
自分に嘘をついてごまかす必要がなくなります。
苦しみを感じるのは人として自然なことだと気づく。
苦しい状態になってもいいんだ。
人は皆それを体験しているからみんな一緒だ。
と受け入れることができるようになりました。
受け入れた後に
自分に対する慈悲で以って
感情を回復させることもできます。
本書には
自分なりの「マントラ」を作るエクササイズ
も掲載されていますので、
わたくし管理人が作ったマントラを書いて
本記事を締めくくろうと思います。
今、私は苦しい。それは間違いない事実だ。:マインドフルネス
しかし、これは人間が皆体験し、体験していくことである。:共有
今こそ、自分には癒やしが必要で、それを自分に許します。:癒やし
誰しも、もちろん私にもセルフ・コンパッションを受け入れる資格がある。
大樋町
読書もいいけど、「聞く」のもおつなもの👇👇👇
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