第152回【書評】運の方程式から学ぶ【運が良いは自分で作り出せるのか】

読んだ本

はじめに:

持って生まれた運は、
その後どうしようもないのでしょうか?

『運良く』、
容姿端麗で生まれた者は、
そうでない人より、
人生における幸福感が多く、
『運良く』、
4月や5月生まれの方が、
その後の人生で成功する可能性が高い。
※体の成長発達が影響し、
遅熟な子の小さな『できない』の差が長い期間を
かけて大きくなってしまうから。
これらの調査結果を突きつけられても、
確かにその後の人生では
どうしようもありません。

身長や容姿、生まれ月を
自分の力で変える事はできません。
人生にリセットボタンはなく、
『配られたカードで勝負するしかない。』
これが現実ではあります。

がしかし、
そこで諦める必要はない。
と背中を押してくれるのが本書です。

成功者の中には、
・偶然シャーレにカビが繁殖したのを見て、
ペニシリンの発見に至ったフレミング博士
・相手との交渉が破綻し会社売却に至らなかったからこそ
独自のアルゴリズムの発見に至ったグーグル創設者の二人
・ビル・ゲイツは自らの成功について、
親が裕福であり幼少からパソコンに触れられた環境や、
開発した商品を紹介できる親のコネがあったから。
と、成功には運が作用していることを認めいる。
など、運を掴んで成功に至った者が多く、
また一方では、
・グラハムベルよりたった2時間、特許申請が遅れたために、
電話の発明者になれなかったイライシャグレイ。
・小さなパソコンなど必要ないと投資を断った末、
アップル社との契約を見逃した投資家たち。
・かつてコピー機開発の投資を断った開 発部は、
未だ先見の明が無いことを指摘され続けている。
など、
運を掴めず、
成功を手にし損なったなった者もまた
数多く存在します。

彼らには一体どんな違いがあったのでしょうか。

科学は『運』にもメスを入れ、
運を科学し、それがなんなのか?
運を掴んで成功した人は、
何をどうしているのか?
これらを解明しつつある。

運の無さをただ嘆くか、科学に委ねるか。
答えは明白です。

スピリチュアルでは無い、
運を科学し、
科学的根拠を持って運を掴む。
本書から学んだ事をアウトプットします。

学んだ事:

まずは運の方程式を覚えよう

運にはアルゴリズムが存在します。
・運がどこまで人生に影響するのか
について、
数多くの科学者が出した結論には多大な差があり、
統一的で唯一の回答はないものの、
「運の重要性」それ自体は
簡単なデータ計算でもシュミレートできる。
と著者は説明しています。

運の要素を5%、
持って生まれた身体能力を95%
に設定してシュミレートしたところ、

モデル数が1000人の場合、
身体的に優れた者が顕著な結果、
つまり成功を収める割合は約44%でした。
ライバルが1000人程度であるなら、
2人に1人は優れて者である。
と結論付けられます。
面白いのはここからです。
モデル数が10万人以上であった場合、
身体的に優れた者の勝率は、
16%まで下がってしまいます。
要するに、
ライバルが多ければ多いほど、
運の要素がたった5%であったにも関わらず、
その影響は大きく、
成功には運が欠かせない。
と結論付けられる分けです。

大ヒットを飛ばし、
チャートランキングトップを飾るアーティストは、
そのヒットが大ヒットであればあるほど、
次回作はヒットレベルが落ちる。
との調査結果に対し、
ランキング2位のアーティストは、
次回作も変わらぬ結果を出す。
という傾向があります。
ここから、
何かをヒットさせるにも、
運は欠かせない要素だと分かります。

これらを踏まえ、
運を掴んだ成功者たちを分析した結果、
彼らの
行動の取り方や考え方、思考方法
などには共通項がある事を、
科学者は突き止めました。
それを式にしたものがこちらです。

運=(行動×多様性+察知力)×回復力

これ即ち
行動:好奇心を持ってより多く新しいことを始め
多用性:行動には幅広いジャンルに手を出す
察知力:小さな変化を見逃さずに手に掴み
回復力:成功には付き物である失敗からいち早く立ち直る
能力を指し、
これらは向上させることができます。

本ブログでは、
学び取った具体的向上方法について
管理人が採用し実践している方法を
アウトプットしてみたいと思います。
それぞれ見ていきましょう。

行動を多様化させよう:好奇心をインストールせよ

運を掴むためには「行動」は欠かせません。
運を上げたいなら、
果報は寝て待て
ではままなりません。
やるべき事は全くの逆、
まずは外に出て行動することで
運を呼び込むことができます。

とは言え何をすればいいか分からない。
闇雲な行動でいいのか?
何か基準のようなものがあるのか?
これから行動力を上げようと目論んだ時に
何か指針のようなないのでしょうか。

行動力を身に着けようとするなら
まずは、
自分の思う「活発で行動的な人」
を思い浮かべ、
その人ならどう考えるだろう?
と頭で思い描いてみてください。

好奇心はそもそも養うことができます。
それと同時に注意すべきことがあります。
人は新しいものを嫌う性質がある。
という事も覚えておくと良いでしょう。

新しいものを手に取ろうとした時、
そもそも人は新しいものを嫌う。
と知っていれば、
それがバイアスなのだと気づけます。
知識がもう一歩を踏み出す力を与えてくれます。

これらを踏まえた上で、
行動範囲を少しづつ増やす。
という戦略が本書では紹介されています。

いきなり会社を止めたり、
引っ越ししたりするのは
あまりに変化の度合いが大きく、
それが苦痛になってしまい、
変化をし続けることが、
できなくなってしまいます。
なので、
少しづつ毎日の生活に変化を取り入れ、
変化自体に慣れていくことが求められます。
本書では、変化に耐性をつけるための
おすすめのチャレンジ行動
が50種類紹介されています。
本ブログではさらに管理人がおすすめのものを
紹介したいと思います。

・いつも見ている映画のジャンルを変えてみる
(アクション映画しか見ないなら、恋愛物を試してみる)
・行ったことのないレストランに行ってみる
(メイド喫茶などここだけは行かないよな。という所ほど良い)
・やってみたいリストを作って順にやる
(興味のあることから手をつけてみる)
・嫌いな作品の良いところを5つ見つける
(新しい目線にたってみる)

これらを約4週間続けてみましょう。
習慣化できれば、
運に大きく近づけます。

察知する力を養え:気づく力を鍛える

ネガティブな事に着目してしまう人は、
視野が狭くなってしまう。
という実験結果があるそうです。

この実験によると、
事故をよく起こす人は、
ネガティブな事に反応しやすい。
とあります。
著者は、
これは一見、不思議な事でもある。
と、述べた上で以下のように続けます。

運転中は、
•子供が飛び出してくるかも⁉︎
•信号が今にも変わるかも知れない!
などネガティブな事に着目していた方が、
事故を起こさないように思えます。
しかし実際には前述のとおり、
ネガティブな人間の方が、
事故を起こしやすい。
との結果におさまっています。

これは、
人は、ネガティブな事で出くわすと、
視野が狭まくなる。
という習性があるからです。

よって、こりから導きだされた、
察知する力を向上させるために手段とは、
意外にも
『楽観的になれる練習をする事』
でした。

ここでも、
「楽観的な人はどう考えるか?」
をインストールしてみましょう。
そのために、
日々の生活に取り入れると良い行動
のリストがあります。
管理人の特におすすめの「楽観的になれる練習」
を紹介します。

・朝起きたら
「今日はなるべく楽しい選択をするよう心がける」
と口にする
・寝る前にその日に起こった良い事を3つ書き出す
・明日の良い事を一つ頭に浮かべてから寝る
・散歩などでよいので少し運動する

楽観的な人たちが自然とできていることを
自分にインストールして、
楽観略を鍛えてみましょう。

回復せよ:レジリエンス力を向上

これまで見てきたとおり、
運の向上には「行動」が欠かせません。

それはたくさん失敗を呼び込むことでしょう。
時には
「なぜこんな思いをしなくてはいけないのだろう」
と無気力さを呼び込む可能性だってあります。

ここで必要なのが
「回復する力(レジリエンス)」
です。

言葉のロジックで、
「そもそも人が挑戦を嫌うのは、
失敗を恐れてのことだ。」
されています。
運を掴むために挑戦は欠かせないのだから、
失敗を克服するための回復力は、
運を掴み取るためにまっさきに
身につける必要がある。
と言えます。

失敗を克服できる回復力を身につければ、
この先恐いものなしです。

失敗なんてしない方がいいのではないか?
とはいえ失敗は恐いよ!
そう思っていた方に
紹介したい調査結果があります。

米国ノースウェスタン大学の調査に
「助成金」について、
過去30年を遡り、
約77万件のデータを採集、調査
したものがあります。
その結果、
大成を収めた科学者・企業の共通点
が見つかりました。

導き出された結果は、
・キャリアの初期に大失敗を経験した方が、
その後大きな成功を掴みやすい。
というものです。
調査には続きがあります。
この調査では。
・1つ目の失敗から2つ目の失敗までの
スパンが短い
という事実も認められました。
なんど失敗してもめげずに前進する者
が成功の運を掴み取ります。

ではその回復力を得るためには
どんな方法があるのでしょうか?

本ブログで取り上げるのは
「科学者のマインドセット」
です。

科学者はある意味で、
何に対しても冷静です。

眼の前で失敗が起こっても、
それは成功の裏返しで、
求める結果までの、
選択肢を一つ減らすことができた
「成功」と捉えます。

この「科学者」考え方を
インストールしましょう。

イタリアの起業家に対する
調査結果によると、

「自分の失敗を、
仮説と検証の視点から捉え直す」
ことを命じられた起業家は、
そうでない起業家より
2.6倍もの利益を上げたとあります。

常に
・失敗は成功には付き物で、
能力が劣っていることを示すものではないこと
・失敗には重大なヒントが隠れていること
を意識する「科学者マインド」で望むことで
失敗を克服できます。

ダイエットに失敗したなら、
・運動がきつすぎたのではないか?
・過去の失敗と重なっていないか?
・そもそもダイエットはなぜ必要?
など、
なぜ失敗したかの仮説をたて、
次の検証に役立てましょう。

おわりに:

本ブログで取り上げた内容は
本書のほんの一部ではあるものの、
私が取り入れた
お気に入りのメソッド
ばかりです。

運が良ければ、
もっと背が高くて、
美麗で
頭もよく
スポーツ万能
だったかも知れません。

本書は、
そんなことより、
もっと大事なこともあるよ。
それこそが運を掴む方法だ。
と言ってくれているようで
実益もさることながら、
精神的にもぐっと成長できました。

運を科学して、
運を掴む気質を備える。

本記事を見つけることができた読者様は、
もうその一歩を
踏み出しているのかも知れません。

大樋町

管理人
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大樋町

初めまして。
大樋町と申します。
「おおひまち」と読みます。
北陸地方住む、アラフォーの読書愛好家です。
日頃は通訳などを生業としております。
良い本は心の友。
私の友人たち(愛読書)から学んだことをアウトプットする場としてブログを書いております。
毎週、月曜日にブログを更新中。(少ないw)
ありがたい事に、
読者様が増えてきたから身を引き締めねばw
目指せ実用書知識のウィキペディア!(暴言)

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